第5章「さいごに」
プラスチックに限らず、ごみ問題の対策として、3R(リデュース・リユース・リサイクル)運動が進められていましたが、現在はこれに「リフューズ」を加えた4R運動が世界的な傾向です。
その優先順位は下記の通りです。
リフューズ:断る・使わない > リディース:減らす > リユース:再利用 > リサイクル:再資源化
日本人はその真面目さからごみの分別に対する意識は高いと思いますが、「ごみ」として扱っている時点で「リサイクル」という選択肢しか残っていません。
以前の『廃プラスチックについて』の投稿でも述べたように、2017年の日本の廃プラスチック総量は約900万トン。
その内訳は下記のようになっています。
「サーマルリサイクル」は、ゴミを燃やして処理しているという事実にかわりはなく、発電効率も低い現状。
※サーマルリサイクル
廃棄物の焼却の際に発生する熱を、エネルギーとして回収して利用すること。
海外では「エネルギー回収」や「熱回収」といわれ、そもそもリサイクルとはみなされていない。
「海外へ輸出」は近年輸入禁止の国が増え、現在日本国内にはリサイクルや処理しきれない廃プラスチックが滞留しているとみられています。
結局、国内で実際にリサイクルされているのは、約13%に過ぎません。
このような現実を作り上げてしまった事に問題があるのは当然ですが、我々も「きっちり分別してリサイクルしているから、地球に良いことしているよね」という考え方は変えていかないといけないかもしれません。
リサイクルよりも大事なこと
リサイクルはあくまで最終手段であり、リフューズ・リディース・リユースがより優先するべき事項であるという事を意識して、今後生活していくべきではないでしょうか。
第4章で「家族4人で1年に出すごみの量がガラス瓶1本分」というサンフランシスコに住む女性を紹介しましたが、全ての人に彼女のような生活を求める事は現実的ではありません。
また、彼女のような実践者は口を揃えて「無理はしないで持続できることをする」と言っています。
レジ袋が有料になりマイバックを持ち歩く人が増えました。
プラスチックを全く使わずに生活するという事は現状難しいですが、レジ袋のように少しでも減らそうと個々が意識し、生活していくことが大切だと考えます。
Human Naturesは、持続可能な社会を目指し活動しています。
「1% For The Planet(1パーセント・フォー・ザ・プラネット)」に賛同し、「利益の一部を自然環境保護団体を通じ地球に還元すること」を実行しています。
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本日は以上です。
次回からは別のテーマで投稿を行う予定です。
またお会いいたしましょう。
さようなら。
有本開発株式会社 COO 有本 康充